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東京医科歯科大学合格体験記”受験本番編”

どうせドラマなんかない。

今までやってきたことをだしきるだけ。

それでだめなら仕方ない。

でも自分の力をだしきることだけは譲れない。

そのためには緊張するなんてばからしい。




そんなことを色々思いながらシス単を復習して過ごす受験前日の夜7時。

やることはやってきた、成績の伸び率ならだれにも負けない、
そんな自信が自分にはあった。

10月の河合塾の模試やそれ以前の模試ではE判定をだしていたおれだが、11月の記述模試ではB判定を、センター本番ではA判定を叩き出していたからだ。

目に見えて伸びている成績だけが自信をくれた。

また、センターでみせた一発勝負の強さからも自信をもらっていた。

難しかったと言われた2010年のセンター本番で自己最高の817点、つまり91%をとったのだ。

だれからかけてもらう激励よりも、自分が体験してきた生の経験から得た自信こそがおれを奮い立たせた。



ある程度単語の復習を終えると、おれはリラックスすることに専念した。

その時ふとつけたテレビにはオリンピックのフィギュアスケートがやっていた。

浅田真央がすべる。

キムヨナがすべる。

どちらもほぼノーミス。

このオリンピックという4年に一度の大舞台。

彼女ら二人が準備してきた期間はおれが受験のために準備してきた期間をはるかに凌駕する。

さらに、国を背負おう重責、ずっと掲げてきた目標ゆえに感じるプレッシャー、一発勝負への不安。

想像を絶する精神力がそれらの障害をしりぞけたのだ。

そしてそれは完全に今のおれに必要なものだと思った。

軽い興奮状態で二人の演技を見終えたおれはシャワーを浴びて、復習の続きをしようとすると、急激に眠気に襲われた。

この時9時。

おれは最後の復習をするか、これを機にしっかり睡眠するか悩んだ。

直前に復習した問題が入試で出て、いい調子で受験できることもあるということを聞いていた。


しかし、おれは睡眠を選んだ。

本番での爆発力にかけたのだ。


その日、9時に床に就き爆睡して受験当日を迎えることになる。








受験当日



予定通りに目覚め、ホテルの朝食を食べに行く。

おれは母親ときていたため、朝食も一緒にとった。

しかし、おれは緊張していたのかほとんど話さなかった、すぐ腹も痛くなった。

トイレを終え、部屋に戻り必要なものを最終確認してカバンにつめた。

ついに始まるんだ。今から戦いにいくんだ。

母親に行ってきますといって、部屋をでた。

前日に確認しておいた道で受験会場へ向かう。

電車の乗り換えなど下手な心配をしなくていいようにホテルは受験会場である代々木ゼミナール本校のすぐ近くにとってあったので、そこまで徒歩で2分くらいだった。

受験会場に着き、受験教室に移動するためにエレベーターに乗ると同じ受験生らしき人に話しかけられた。

検査専攻を受験するらしく、医学科を受験すると言ったらそれだけで尊敬の目で見られた。

おれは思った。

それじゃだめなんだよ。

受験するだけならだれにでもできるんだ。

おれは勝ち取らないといけない、倍率が4倍だろうと合格してやる。

そのためにこの1年間ずっと勉強を頑張ってきたんだ。

さらに気持ちを高ぶらせて教室にむかった。

教室に入り席に着く。

数学かかってこい!!!!!

心の中で何度も連呼した。

そうしているうちに数学の問題用紙が届く。

ついに始まる。

そう思うだけで武者震いがしてきた。

「それでははじめてください」

試験監督のその言葉でおれの本当の戦いは始まった。





続く。



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