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東京医科歯科大学合格体験記”受験本番編Ⅱ”

試験のしょっぱなである数学が始まった。

この教科の大切さは受験勉強をしているときから意識してきた。

この数学で流れを作れればこの入試は制することができる。

具体的には大問3問中2完。

これが達成されれば合格へ大きく近付く。いや、9割合格であろう。

過去問を解いてきた感触からこう考えてきた。


その大事な教科である数学が始まったのだ。

おれはチャイムがなるとまず周りを見渡した。

「焦りは禁物。冷静に問題を解いていこう。こいつらに負けてたまるか。」

そう思った。

そして問題用紙をめくる。

5分ほどかけて大問3つに目を通す。

大問2は設問が複雑で理解しにくそう、大問3は苦手な楕円だ。

順番に大問1から解こう。



しかし、焦っているのか見た感じ簡単な大問1の(1)を解くのに5分以上かかってしまう。

なんとか次の大問1の(2)の大小関係も数値を代入することで導いたが、証明ができず10分ほど経過してしまう。


ここらへんで焦りだしてしまった。

「焦るな!!!」

必死に自分にそう言い聞かせている自分がいた。

しかしこれは逆効果。時計を意識してしまって頭が働かない。

そうだ、考える問題を変えよう。

死に物狂いで大問3を考え始める。






と、とけない・・・・・・

大問3の(1)の楕円の接線の公式だけを書いて止まってしまった。

ここで20分以上考える。

そして焦る。

大問3は(4)まであるのだが、明らかに(2)さえ解ければあとは解けるのだ。

おれはこの(2)が勝負だと決めつけ固執していまい泥沼にはまってしまった。


もう1時間もない!

焦りながら大問2へ移ることにした。

大問2は問題文は複雑だが、(1)は簡単ですぐ解けた。

(2)にもてこずったが頑張って計算して答えを出す。

しかし、ここで一応確認のために求めた一般式に数値を入れてみる。


すると、求めた式が間違っていることが発覚する。



解きなおさなきゃ。

今何時だ。

そう思って時計を見ると、残り40分。

焦りすぎて大量のアドレナリンが分泌されているのを感じながら、なんとか解きなおす。

すると、今度は適当な数値を代入してもあっている。

OK。次だ。

そう思って(3)にいく。

するとこの問いは場合分けが必要だがそのうちの一方は簡単だ、と気づく。

その一方だけさらっと書いて、残しておいた大問1へ。

もう残り30分程度。

時計をみて思った。

これはやばい。余裕で0完じゃないか。

0完=不合格

もう諦めようか・・・解けないし・・・これじゃどうせ落ちるし・・・




あぁ、おれ落ちたな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

けっこう頑張ったんだけどなぁ・・・・・・・・・・・・・・

やっぱ医科歯科はそう簡単に合格させてくれないよなぁ・・・


解きながらそういう考えが次から次へと浮かんでくる。










しかし、そんな考えに混じって先輩の合格体験記で読んだ言葉がなぜか浮かんできた。











「粘るんです。合格した人はみんな、粘ってました。」










そうじゃないか!!!こんなところで諦めるのは俺らしくない!!!

全力で問題を解いて、不合格ならまた来年1年間頑張れる。

粘ろう。

そうだ、最後まで粘ろう。




そう決心してさっきは解けなかった大問1の(2)に挑んだ。

するとさっきは頭が凝り固まって思いつかなかった解法が次々と浮かんできた。

これ、簡単じゃん。

書く量が多くて20分ほどかかってしまったが、大問1の(2)は解けた、完璧に。

残り10分。

大問1の(3)をてきとーに答えをだして、見直しをする。








「試験をやめてください。」

試験監督のその言葉でみんな一斉にペンを置く。

おれも緊張がほぐれた。




次の理科までは1時間以上の大きな休憩がある。

それまでは復習をしようと考えていた。





しかし、この数学まさかの0完によりそれどころではいられなかった。

色々な思いが錯綜することになる。





続く。




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